【つけた側の本音】ベランダはいらない?13年住んだ後悔と判断基準
「ベランダって、本当に必要?」と間取りの打ち合わせで迷っていませんか。我が家は13年前、2階にベランダのある家を建てました。ところが3年前に乾燥機付き洗濯機を買ってからは、ほとんど出なくなっています。
- 洗濯物を外に干すかどうか
- なくして後悔しないかという不安
- 建築費とメンテナンスの負担
- 布団や室外機の置き場所
ネットで調べると、「ベランダはいらない」という記事の多くは、つけなかった人やハウスメーカーの目線で書かれています。この記事では、つけた側として13年住んだ本音を、後悔とよかったことの両方から正直にまとめました。
最後に、ベランダがいらない人の特徴と、なくしても困らない工夫も紹介します。ご自身の家にベランダが必要かどうかを決める判断材料にしてもらえたらうれしいです。
我が家のベランダの13年

まずは、我が家のベランダがどう使われてきたのかを紹介します。建てた当初は毎日のように洗濯物を干していたのに、今では出るのは年に数回だけ。使い方がここまで変わったのには、はっきりした理由がありました。
ベランダの必要性は、家を建てたときより、住んでからの暮らし方で決まるものでした。
これから家を建てる人は、今の暮らしだけでなく、10年後の暮らしを想像しながら読むと、イメージしやすいかなと思います。3つのステップに分けて、13年の変化をたどります。
既存の間取りにあったベランダ
我が家のベランダは、自分たちで「ほしい」と決めたものではありませんでした。
家を建てたのは、ローコストのハウスメーカーの既存の間取りに要望を足していく、セミオーダー型の注文住宅です。ベランダは、そのベースの間取りに最初から付いていたもので、必要かどうかを深く考えないまま残しました。
当時は洗濯物を外に干すのが当たり前で、「2階建てならベランダはあるもの」と思い込んでいたのも正直なところ。建てるまでの経緯は、注文住宅の後悔10選の記事で詳しく書いています。
乾燥機付き洗濯機で消えた出番
ベランダを使わなくなったきっかけは、3年前に買った乾燥機付き洗濯機です。

約30万円と高い買い物でしたが、洗濯から乾燥まで1台で済むようになりました。夜に子どもが「明日これがいる」と言っても、朝には乾いています。
外に干す必要がなくなったことで、ベランダの一番の役目がなくなりました。シワが気になる服だけ室内に干していて、ベランダに洗濯物を干すことはもうありません。

室外機置き場になった今
今、ベランダにあるのはエアコンの室外機だけです。

布団は近所のコインランドリーに持って行って洗うようになり、ベランダで干すのは年に1〜2回ほど。2階の一角に、ほとんど人が出ないスペースがある状態です。
乾燥機のように設備が進化すると、間取りの「正解」も変わっていくもの。13年前の自分には、そこまでは想像できませんでした。
ベランダで後悔したこと

ここからは、ベランダをつけて13年住んだからこそ感じている後悔を3つ紹介します。「使わないなら、あっても困らないのでは?」と思うかもしれません。ところが実際には、使わないのに負担だけが残っています。
使わなくなったベランダには、掃除・寒さ・防犯の3つの悩みが残りました。
つけなかった人の体験談では分からない、つけた側ならではの後悔です。どれも建てる前には気づけなかったことばかりなので、間取りを決める前の参考になればと思います。
使わないのに必要な掃除と鳥のふん
1つ目は、使っていないのに掃除が必要なことです。

ベランダには、砂ぼこりや落ち葉がたまっていきます。さらに困っているのが、ベランダの手すりに鳥がとまり、ふんが落ちていることです。
放っておくと汚れが目立つので、使っていなくても掃除をしなければいけません。「使わない場所の掃除」ほど、気が進まない家事はないと感じています。
パパのひとこと
使ってないのに掃除しないといけないし、鳥がとまっていて、ふんが気になるんです。
寒さの原因になる大きな窓
2つ目は、ベランダに出るための大きな窓が、冬の寒さの原因になっていることです。
一般的に、家の中の熱は窓から逃げやすいとされています。ほとんど出入りしないのに、大きな窓があるせいで、冬は窓辺から冷えてしまいます。
ベランダをつけなければ、窓を小さくしたり、壁にしたりできたかもしれません。我が家が窓の寒さ対策に付けた内窓の効果は、二重窓の後悔の記事で詳しくまとめています。
シャッターのない2階の窓の防犯
3つ目は、防犯の不安です。
我が家は、2階の窓にシャッターを付けていません。ベランダがあると、足場があるぶん2階の窓にも近づきやすくなります。使っていない場所だからこそ、人の目が届きにくいのも気になるところです。
一般的な対策としては、補助錠や防犯フィルム、シャッターなどがあります(警視庁の侵入窃盗の防犯対策)。ベランダをつけるなら、窓の防犯まで一緒に考えておくと安心です。
ベランダでよかったこと

後悔ばかりに見えるかもしれませんが、ベランダがあってよかったと感じることもあります。
「ほとんど使わない」と「なくても困らない」は、同じではありませんでした。
ここでは、つけた側として感じている、ベランダの良いところを3つ紹介します。ベランダなしの家を考えている人は、この3つを別の方法でまかなえるかを考えておくと安心です。どれも毎日使うものではありませんが、なくなると困る場面がはっきりしています。
エアコンの室外機置き場
一番役に立っているのは、エアコンの室外機の置き場所です。
2階の部屋のエアコンは、室外機をベランダに置いています。ベランダがなければ、室外機を1階の地面まで下ろすか、壁に金具で取り付ける必要がありました。
室外機の置き場所は、家を建てるときに見落としやすいポイント。ベランダをなくすなら、どこに置くかを間取りの段階で決めておくのが確実です。
年に1〜2回の布団干し
2つ目は、年に1〜2回ですが、布団を外に干せることです。
ふだんはコインランドリーで洗っていますが、天気のいい日に、お日さまの下で布団を干せる場所があるのは、やはりうれしいもの。
頻度は少なくても、「いざというときに干せる」安心感はあります。
13年間トラブルなしの防水
3つ目は、13年間、ベランダの防水でトラブルがなかったことです。
我が家は防水の塗り直しなどの手入れを一度もしていませんが、雨漏りや床のひび割れは起きていません。手入れの費用がかからずに済んでいるのは、正直なところ助かっています。
ただし、一般的にはベランダの防水は定期的な手入れが必要とされています。我が家も13年目なので、そろそろ点検を考える時期です。
ベランダがいらない人の特徴

ここまでの我が家の経験から、ベランダがなくても困らない人の特徴をまとめます。
ポイントは、「ベランダでしかできないこと」が、自分の暮らしにどれだけあるかです。
洗濯、布団、暮らし方の3つの面から考えると、ベランダが必要かどうかが見えてきます。ハウスメーカーの記事でもよく挙げられる特徴に、我が家の実例を重ねて紹介します。3つとも当てはまるなら、ベランダなしを前向きに考えてよいはずです。
乾燥機や室内干しで洗濯が完結する人
1つ目は、洗濯物を外に干さない人です。
乾燥機付き洗濯機や浴室乾燥機、室内干しで洗濯が完結するなら、ベランダの一番の役目である「外干し」はなくなります。
我が家のように、2階のベランダまで洗濯物を運ぶ手間がなくなるのも大きな利点です。共働きで夜に洗濯する家庭や、花粉や黄砂が気になる家庭にも向いています。
布団をコインランドリーで洗える人
2つ目は、布団を外に干さなくても困らない人です。
我が家は、布団を近所のコインランドリーで洗っています。大きな洗濯機と乾燥機で丸洗いできるので、天気を気にせず布団を清潔にできます。
近くにコインランドリーがあるか、布団乾燥機を使うかで、布団干しの場所は代わりがきくもの。ベランダがなくても、布団を清潔に保つ方法はいくつもあります。
平屋や1階だけで暮らしたい人
3つ目は、平屋や、1階だけで暮らしが完結する家を考えている人です。
平屋なら、そもそも2階のベランダは必要ありません。庭やウッドデッキがあれば、外干しも布団干しもそこでできます。
我が家も、建て替えるなら平屋にしたいと考えています。ベランダに頼らない暮らしは、次の住まいを考えるうえでも大事なポイントです。
ベランダなしで困らない工夫

ベランダをなくすと決めたら、ベランダが担っていた役目を、ほかの方法でまかなう工夫が必要です。
ベランダの代わりを先に決めておけば、なくして後悔することはぐっと減ります。
我が家がベランダで助かっている室外機と布団、そして洗濯の3つについて、代わりになる方法をまとめました。間取りの打ち合わせのときに、この3つを確かめておくのがいいかなと思います。建ててからでは変えにくい部分なので、図面を見ながら早めに決めておくのが安心です。
室外機と給湯器の置き場所の確保
1つ目は、エアコンの室外機や給湯器の置き場所です。
ベランダがない場合、2階のエアコンの室外機は、1階の地面に置くか、壁や屋根に金具で取り付けることになります。配管が長くなったり、取り付け費用が追加でかかったりすることもあるので、事前の確認が欠かせません。
エアコンを付ける部屋ごとに、室外機をどこに置くかを図面に書き込んでおくと、あとで迷いません。
室内干しスペースとランドリールーム
2つ目は、室内で洗濯物を干す場所です。
乾燥機を使わない服や、シワが気になる服を干す場所は必要です。一般的には、洗面所や脱衣所の近くに室内干しスペースやランドリールームを作る方法があります。
我が家が次の家でつくりたいのは、洗う・乾かす・たたむ・しまうを1か所に集めたファミリークローゼットです。ベランダの代わりに、洗濯の動線を短くする考え方です。
布団を干す場所の代わり
3つ目は、布団を干す場所の代わりを用意すること。
我が家のように、布団はコインランドリーで洗うのも1つの方法。布団乾燥機を使えば、家の中でも布団をふっくらさせられます。
どうしても外に干したい場合は、1階の庭やウッドデッキに、布団を干せる物干しを用意しておくと安心です。
ベランダのよくある質問

最後に、ベランダをつけるか迷っている人からよく聞かれる質問に、我が家の経験も交えてお答えします。
費用や手入れの時期など、あとから調べ直さなくて済むように、目安の数字も入れました。
金額は広さや工事の内容で大きく変わるため、あくまで目安になります。実際の金額は、ハウスメーカーやリフォーム会社の見積もりで確認するのが確実です。気になる質問から読み進めてください。
ベランダとバルコニーの違い
屋根やひさしがあるものを「ベランダ」、屋根がないものを「バルコニー」と呼ぶのが一般的です。
ただし、この呼び分けは法律で決まっているわけではなく、会社によって呼び方が違うこともあります。
1階の屋根の上を使った広いものは、「ルーフバルコニー」と呼ばれます。打ち合わせでは、呼び方よりも広さと使い道を確かめるほうが大事です。
ベランダをなくすと安くなる金額
ベランダをなくすと、その分の工事費は安くなります。
ただ、安くなる金額は、ベランダの広さや作り方、ハウスメーカーによって大きく違います。打ち合わせのときに「ベランダなしにすると、いくら変わりますか」と聞くのが一番確実です。
防水の手入れなど、住んでからかかる費用がなくなるのも、ベランダなしの利点です。
ベランダの防水の手入れの時期
一般的な目安として、ベランダの防水は次のような時期に手入れが必要とされています。
| 手入れ | 時期 | 費用 |
|---|---|---|
| 表面の塗り直し | 5〜10年 | 5万〜10万円 |
| 防水層のやり直し | 10〜15年 | 10万〜20万円 |
※時期・費用とも、一般的な戸建てのベランダの目安です。表面の塗り直しは「トップコート」と呼ばれ、費用は広さや防水の種類によって変わります。
我が家は13年間手入れなしで困っていませんが、これはたまたま運が良かっただけかもしれません。ひび割れや水たまりを見つけたら、早めに点検を頼むのが安心です。
あとからベランダを撤去する方法
使わなくなったベランダは、リフォームで撤去することもできます。
一般的な目安として、ベランダの撤去費用は15万〜35万円程度とされています。2階のベランダは足場が必要になるため、費用が高くなりやすいのが注意点です。
室外機が置いてある場合は、移設の費用もかかります。外壁の補修が必要になることもあるので、複数のリフォーム会社に見積もりを取って比べるのが確実です。
ベランダなしでも外干ししたい場合
ベランダがなくても、外干しはできます。
一般的には、1階の庭やウッドデッキ、テラスに物干しを置く方法があります。日当たりのいい1階の外に、屋根付きの干し場を作っておくと、急な雨でも安心です。
外干しをする回数が少ないなら、使うときだけ出せる折りたたみ式の物干しでも十分だと思います。
まとめ|使い道から決める

ベランダをつけて13年住んで分かったのは、ベランダが必要かどうかは、「何に使うか」で決まるということでした。
- 乾燥機で消えた洗濯物干しの出番
- 室外機置き場としての役目
- 使わないのに必要な掃除
- 寒さの原因になる大きな窓
- 気になる2階の窓の防犯
我が家のように、乾燥機やコインランドリーで洗濯と布団が片づくなら、ベランダはなくても困らない可能性が高いはずです。一方で、室外機の置き場所や外干しの場所は、ベランダの代わりを先に決めておく必要があります。
これから家を建てる人は、複数のハウスメーカーから「ベランダあり」と「ベランダなし」の間取りプランを出してもらい、使い道と費用を比べてから決めると、後悔しにくいと思います。我が家も次の住まいでは、ベランダに頼らない洗濯と暮らし方を考えていく予定です。